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ダイボンディングに関する基礎知識まとめ

ダイボンディング
技術解説 製品|半導体

ダイボンディングは、半導体製造の後半部分を担当し、ダイシング工程で切り出された半導体チップをパッケージに組み込む役割を果たします。具体的には、チップをパッケージのリードフレームに設置し、接着剤で固める作業を行います。この一連の流れは、各チップがキャリアテープに固定されているため、一つ一つが散らばることなくスムーズに運び出されます。ここではそんな、ダイボンディングに関する情報をひとまとめに公開していきたいと思います。

ダイボンディングの役割

ダイボンディングは、半導体製造の後工程で重要な役割を果たします。主な役割はチップの固定、熱放散性の向上、およびチップ裏面からの電位取得です。

ダイボンディングの進行手順

ダイボンディングのプロセスは、主に3つのステージから成り立っています。

  1. リードフレーム(L/F)のマウント部に銀ペーストを塗布します。
  2. コレットを使用してチップをマウント部に移動させ、接着します。
  3. 銀ペーストをベーキング炉で加熱し、硬化させます。

ダイボンディングで使用される接着フィルム

ダイボンディングにおいて使用される接着剤の一つに、エポキシ樹脂ベースのAgペーストがあります。また、ダイボンディングフィルムと呼ばれる薄膜状の接着剤もあります。これらの接着剤は、通常は室温から250℃までの範囲で加熱され、摩擦と圧力を用いてダイパッドと半導体チップを接着します。

ダイボンディングの問題点

ダイボンディングにおける問題は、主にチップの位置が不安定であったり、接着剤の塗布に問題があることです。これらの問題は、チップのサイズやデバイスの条件によって、ノズルの形状が最適になっていないことが原因となります。

ダイボンディングとワイヤーボンディングの違い

ダイボンディングとワイヤーボンディングは、半導体製造工程の異なる部分を担当し、それぞれ異なる目的を果たします。

  • ダイボンディング:ダイボンディングは、半導体チップを基板に固定する工程です。接着剤(はんだ、Agペースト、UV接着など)を塗布し、チップを固定します。
  • ワイヤーボンディング:ワイヤーボンディングは、チップとリードフレームを金等のワイヤーで電気的に接続する工程です。

ダイボンディングに必要な装置

ダイボンディングを行うためには、ダイボンディング専用の装置が必要となります。ダイボンディング装置は、高精度と再現性を維持しながら、様々な部品のサイズや種類への対応と高い生産効率を求められます。

ダイボンディング装置の種類

ダイボンディング装置は、半導体製造工程で使用される工業用の機械です。主な種類としては、銀ペースト樹脂による接合、半田箔による溶融接合、テープによる接合があります。

ダイボンディング装置のメーカー

ダイボンディング装置を提供する主要メーカーは、それぞれが独自の特徴と長所を持っています。これらにはBESI(ESECシリーズ)、ASM、FASFORD(ファスフォードテクノロジ)が含まれます。

ダイボンダーとは

ダイボンダーは、集積回路をプリント基板に配置する装置で、マウンターとも呼ばれます。ダイボンダーはICチップをパッケージ内のアイランド部分に配置するための装置であり、半導体製造装置の一つです。

ダイボンディングが行われる産業分野

ダイボンディングは、半導体製造の一部として、多くの産業分野で行われています。特に、電子デバイスの普及が加速する中で、半導体は電子部品の作成に欠かせない存在となっており、製品需要が急速に増加しています。また、ダイヤモンド半導体のような先端技術も登場しており、これらは電気自動車(EV)、廃炉作業、航空・宇宙産業など、幅広い用途で活用されています。

ダイボンディング後のチップの状態

ダイボンディングが終了した後のチップは、パッケージのリードフレーム上の台座(ダイパッド)に接着剤などで固定されます。この時点で、各チップはキャリアテープに固定されたままなので、それぞれがバラバラになることなく、運搬可能です。接着剤の使用方法には、共晶合金結合法と樹脂接着法の2つがあります。樹脂接着法では、エポキシ樹脂ベースのAgペーストを接着剤として使用します。接着剤は通常、室温から250℃までの範囲で加熱され、摩擦と圧力によってダイパッドと半導体チップが接着されます。

ダイボンディングに使用される接合材や接着剤

ダイボンディングに使用される接合材や接着剤には、以下のようなものがあります。

  1. ダイボンディングフィルム:これは膜状の接着剤で、半導体チップと支持体を接着するために使用されます。
  2. エポキシ樹脂ベースのAgペースト:これは樹脂接着法で使用され、接着剤を室温から250℃までの範囲で加熱し、摩擦と圧力によってダイパッドと半導体チップを接着します。
  3. 共晶合金結合法:これは主に金とシリコンの共晶材料をチップの裏面に塗布し、酸化防止雰囲気中で加熱してダイパッドと接合する方法です。

ダイボンディング時の問題点

ダイボンディングプロセス中には、いくつかの問題が発生する可能性があります。例えば、チップの位置が不安定であったり、接着剤の塗布に問題があることなどです。

ダイボンディングを行う際の注意点

ダイボンディングを行う際には、いくつかの重要な点に注意が必要です。これには、チップをマウント部にしっかりと固定すること、ボンディング工程の荷重(圧力)や加熱に耐えられるようにチップが配置されていることが含まれます。

ダイボンディングの最新トレンド

ダイボンディング技術は、半導体産業の進化と共に、大きな進歩を遂げてきました。とりわけ、Cu-Cuハイブリッドボンディング技術は、3D半導体パッケージングの新たな解決策として注目を浴びています。さらに、信越化学とOKIはGaN新技術の開発に成功し、これがパワーデバイスの実現に向けた一歩となることが期待されています。

ダイボンディング技術資料の入手方法

ダイボンディングに関する技術資料は、さまざまな場所で入手可能です。これには、半導体Times、WTI、J-GLOBAL、CiNii、ファインプレスなどが含まれます。

まとめ

ダイボンディングは、半導体製造工程における必須のプロセスであり、その技術は日々進化しています。接着剤の選択、チップの配置、機械の精度など、多くの要素がダイボンディングの品質に影響を与えます。これにより、製品の性能と信頼性が大幅に向上します。また、ダイボンディングは電子デバイスの普及が加速する中で、半導体は電子部品の作成には切っても切れない重要な存在となっており、今後も電子デバイスや通信インフラの広がりにより半導体の需要の高まっています。

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