デンマークのSonion NLで開発サポートを行うチームは現在オランダで補聴器の中で音を集める、音を出すための部品の開発(トランスデューサの開発)の研究を行っています。
トランスデューサについて
すべての補聴器に装着するための微細な部品であり、昔はそれを金属でつくならければなりませんでした。
3Dプリンター導入の過程
大きさや機能、機械的な特性などを見極めることを前提に考え、非常に素早い繰り返しができるものはないかと探しました。そこで導入したのが3Dプリンターです。こちらは研究開発部門に導入されました。ここからはすべてミリ単位の部品製作になっており、細部は非常に複雑です。また、円筒の厚みも非常に薄いです。
3Dプリンティングでの問題点
2016年代から3Dプリンティングは行っているものの、非常に薄い肉厚でプリントした場合、部品が崩壊していることがわかりました。このような状況では製品にすることができません。そのためより細かくプリントできる、BMF製プリンターを採用しました。
BMFプリンター導入で実現できたこと
薄い壁と十分な高さの組み合わせにより崩壊を免れました。これは以前使っていた3Dプリンターでは実現することができなかったことなのです。もちろん射出成形を使っていましたが、プロトタイピングのための射出成形は、非常に拡張性の高いものです。それは、最初に金型を作る必要があり、設計に変更が加わった場合は、その製作に非常にコストがかかるためです。
費用対効果と製作時間短縮
プロト金型の製作には通常4~6週間かかり、それら一つ一つか高価なものです。それがイテレーションプロセスの場合、費用が肥大化しますので、1日で低コストで作れるBMF製品は非常に優れているといえます。