精密製造分野でマイクロスケール製品での複製の精度が世界トップクラスのBMFが、ブランドデビューしてからフラッグシップとして、たくさんの成果を生み出したS130。
この度、サイズ、スピード、対応材料でアップデートされたS230が、2μmシリーズの次世代高精度3Dプリンターを販売すると発表しました。
microArch®S230の用途
microArch®S230を用いて、マイクロニードル、マイクロ流体、マイクロアレイ、公差要求が高い部品(誤差がほとんど許されない部品)など、従来の射出成形やCNCでは加工が困難な部品を製造することを目的としています。
公差は緩くすると(許容範囲を大きくすると)製品としての正確性に欠け、不良品になりやすいのです。公差要求が高いとなると、設計した製品が製造されるときに、誤差が限りなく±0に近いということを意味しているということになります。
microArch®S230が従来と比較して変わったこと
- 適用材料の拡充を実現(粘土約300cps→1000cps以上)
- 操作性の向上(レーザー測定システムを搭載。印刷プラットフォームおよび、膜の位置を正確に測定。作業を容易に行えるようにしている。)
- 解像度2μmの3Dプリンター(BMFで最も精度の高いマイクロスケール3Dプリンター→つまり世界一精度が高い)
- 2μmという超高解像度を維持しながら、従来と比較して造形サイズは3倍、長さは5倍まで拡大
- 造形速度→microArch®130の時より、約80%短縮
- 動作原理:プロジェクションマイクロステレオソグラフィー(PμSL)
特徴
- ±10μmの加工公差要求を満たす
- 独自のローラーシステムから操作性を向上させ、造形時間を短縮している
- 造形面積の最大化→50mm×50mm×50mm
性能
光源: UV LED(405nm)
造形材料:光硬化性樹脂
光学解像度:2μm
積層厚:5~20μm
最大造形サイズ:50mm(L)×50mm(W)×50mm(H)
ファイル形式:STL
まとめ
microArch®S230は従来のmicroArch®130よりも、格段に性能を上げた。操作性、造形速度、造形面積をそれぞれ向上させ、生産量も精度もどちらも期待値の高いものであり、今後3Dプリンターを導入する企業や個人には非常に大きな影響を与えることだろう。また現在では世界的に200℃以上の耐熱性を持つ樹脂、セラミック材料などの、高粘土の材料の開発適応が進んでいるため、BMFへ目を向けている者たちへは期待の星になることは間違えないだろう。