【直径3.3mmの尿管鏡】3Dプリンターは医療機関へも進出し、低侵襲の医療器具を実現

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RNDR Medical社は、米国ケンタッキー州に本社を置き、100年以上の経験を持った先端医療技術企業で、循環器、泌尿器、末梢血管、腹腔鏡関連の医療機器、および医療製品ライン構築のためのエンジニアリングサービスを中心に、統合医療技術およびサービスを提供しています。主に、使い捨て尿管鏡を開発しています。

尿管鏡とは?

尿道から内視鏡を膀胱内に入れて、さらに尿管内にまで内視鏡を進めて、尿管と腎盂の中を観察するのですが、この時に使う内視鏡のことを尿管鏡といいます。

RNDR Medical社ができること

腎結石や尿路上皮がんなどの尿路系疾患を直接撮影し、医師の診断や治療に役立てることができます。また、腎盂や腎臓の患部に薬剤を投与する腹腔鏡検査にも使用することが可能です。

この内視鏡の特徴

直接撮影可能な高精細カメラと照明装置、そしてレンズのセルフクリーニング用の液体輸送チャネルが含まれています。 また、腎結石治療に用いつ結石破砕用ファイバーや回収用バスケットを配置できるマイクロサージェリー用のチャンネルも備えています。

尿管鏡における内視鏡の重要な構成要素

尿管鏡における内視鏡の重要な構成要素のひとつが、ヘッドに位置するエンドソケットです。カメラチップ、照明システム、セルフクリーニングシステムなどのキーコンポーネントは、すべて直径が僅か3.3mmのエンドソケットに組み込まれています。

尿管鏡が抱える課題

患部から内視鏡内部に液体が入るのを防ぐ必要があり、密閉性を確保するために非常に高い公差管理が要求されます。さらに、内視鏡の先端部が人間の組織を傷つけないような設計も必要となります。複雑な構造と厳しい公差が要求されるエンドソケットの製造は、通常ニッチマイクロモールディングで実現されますが、従来の方法では、非常に高価な金型を事前に製作する必要がありました。 しかし、この製品の需要量は年間数万台に過ぎないため、ROI(投資対効果)は非常に低くなります。

新しい尿管鏡生産に向けてやったこと

従来

高額な機械加工で試作を数回行ってから、最適な設計を選択し、より高価でリードタイムが長いマイクロ射出成形工程を行ってきました。

現在

BMF社の3Dプリンターを使ってより速く柔軟な加工を提供。

設計反復のコストも削減し、生産サイクルも最小限に抑えることに成功しました。

進化した製造環境

BMFのプリンターによって最終製品を完成するまでの期間を50%以上短縮し、数か月から数週間、あるいは数日までの繰り返しの作業を減らすことができています。また、生体適合性を備えた材料も選択でき、設計者に自信を与え、シミュレーション環境で前臨床評価を行うことも可能になるとされています。

3Dプリンターを取り入れたRNDR社

BMF 社の3Dプリンターで一度に500 個以上の内視鏡エンドソケットを製造できることを実証しました。これは製品の初期小ロット・試作に最適で、初期設計とその後の大量生産の新たな架け橋の役割を果たすと述べています。また、低侵襲手術の市場拡大に伴い、本案件のように、カメラ、照明、洗浄ジェット、手術用ロボットアームなどの小型機器をこの直径3.3mmの内視鏡内に配置することができるような様々な種類のカテーテルや内視鏡医療機器の開発は、より高い機能で小型なものに加速していくと言います。

医療機器の今後

医療機器のエンジニアにとって、小型化・多機能化の流れは、従来の機械加工やマイクロ射出成形の能力の限界をすぐに超えることになります。特に、極端に薄い壁面を含む特殊構造物の製造では、従来の加工方法の限界が顕著に現れます。しかし、精密な3Dプリント技術を使えば、エンジニアは従来の方法による思考の制約から解放され、製品開発により大きな可能性をもたらすと期待されます。

3Dプリンター導入をご検討の方へ

本記事で取り上げた事例で使われたすべての3Dプリンターは、オルテコーポレーションで取り扱っています。日本在住の方であればお気軽にこれらの製品をお求めいただけます。

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